うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑リクガメ編

この図鑑では、小動物の特徴や習性、
うちの子がHAPPYに暮らすために
必要なことを、獣医師がお伝えします!

うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑リクガメ編
その1

リクガメってこんな動物

リクガメの多くは草食の傾向が強いため動作がゆっくりで、
優しいイメージやほのぼのとした見た目からも、
長年ペットとして親しまれています。

ずっとお世話をしていると飼い主さんのことを
覚えて、後を追ったり呼びかけに反応したりすることもあります。
ギリシャリクガメ、ヘルマンリクガメ、ヨツユビリクガメなど多くの種があります。

リクガメの気持ち

リラックスしているよ!
周りが気になるよ!

リラックスしているよ!周りが気になるよ!

首を伸ばす

ごはんがほしいよ!

ごはんがほしいよ!

飼い主の後を追う

休憩しているよ!
元気がないよ!

休憩しているよ!元気がないよ!

目を閉じて
じっとしている

不安だよ!
怖いよ!

不安だよ!怖いよ!

甲羅に
引っ込む

リクガメとの触れ合い方

どんなに慣れている子でも
触り過ぎはストレスになるので、
必要以上に触ったり持ち上げたりはしないようにしましょう。

正しい抱っこの仕方

  1. 驚かせないように手をゆっくりと近づけ、
    甲羅に隠れたりしないか様子をみましょう。
  2. 怖がる様子がなければ、
    両手で体全体をしっかり支えて抱き上げましょう。
  3. 落下事故を防ぐためにも、
    高い位置で抱っこをするのは控えましょう。
リクガメの正しい抱っこの仕方
その3

リクガメのごはん

主食

葉野菜

リクガメ専用フードまたは低脂肪のキャットフード

(小松菜、チンゲン菜、モロヘイヤなど)

さまざまな野菜をミックスして与える

野草

野草

(クワ、ヤブガラシ、オオバコなど)

よく洗って与える

カルシウム剤や
ビタミン剤などのサプリメント

カルシウム剤やビタミン剤などのサプリメント

過剰摂取にならない程度に与える

一日給餌量の目安

幼体は1日1~2回、成体は毎日食べるだけ与える

※ほうれん草などのシュウ酸値が高いものはカルシウムの吸収を阻害するので、与え過ぎないようにしましょう。

※ミネラル補給のために、イカの甲(カトルボーン)を与えてもよいです。

※主食としてビタミンやミネラルが含まれているリクガメ用のフードを与えている場合は、追加で与えるサプリメントが過剰にならないよう注意しましょう。

副食

フルーツ

フルーツ

薄くスライスし細かく切る

一日給餌量の目安

糖分が多く肥満の原因となるため、
おやつ程度に与える

与えてはいけない食べ物

獣医師さん

観葉植物や人の食べ物は中毒を起こしたり、栄養バランスが崩れたりしてしまうことがあるので、口に入らないようにしましょう。

特に注意!

外でとってきた野草など、
除草剤が付いている可能性のあるもの

その4

リクガメのおうち

お部屋の環境

適正温度

ヘルマンリクガメやヨツユビリクガメ、ギリシャリクガメの一部は四季のある地域に生息し、温暖な気候を好みます。暖かい季節の昼間は安全な場所で日光浴をさせるのも良いですが、夏場はすぐに気温が上がるので、日陰をつくるのを忘れないようにしましょう。

温浴

数日に一回、35℃~40℃のお湯を甲羅の高さの半分から3分の2程度の深さに張り、5分~10分温浴をさせてもよいでしょう。温浴には、甲羅に付着した汚れを落とす、体温を上昇させる、排泄を促進する、水分補給ができるなどのメリットがあると考えられています。
お湯は汚れたら適宜入れ替えて、温浴後はタオルで体の水気をしっかり拭き取り、体温が下がらないようにしましょう。

その5

よくある病気・ケガ

カメはとても我慢強い動物なので、
病気や不調の兆しを表すのが遅れることがあります。
日ごろからよく様子を観察し、
変化に気付けるようにしておきましょう。

概要

くちばしは成長に伴って少しずつ伸び続けますが、通常は採食などの行動で摩耗し、適切な長さと咬合面を維持しています。正確な原因はわかっていませんが、タンパク質の過剰など不適切な餌や環境がきっかけとなることがあります。上顎の過長が多く、閉口不全、採食困難、欠けたくちばしからの感染などがみられます。

予防法

  • 繊維の多い野菜を細かくしすぎずに与えて、くちばしの摩耗を増やしましょう。
  • 外傷や不適切な食事など、思い当たることがあれば改善しましょう。

概要

排便の頻度は、温度、ごはんの量、運動量などに左右されます。飼育環境の温度が低いと代謝が落ちて便秘になったり、脱水で便が硬くなることもあります。長期間排便がみられないと、徐々に食欲や元気もなくなってきます。

予防法

  • 繊維質の多い食事やきれいな飲み水を与え、必要に応じて温浴を行いましょう。
  • 十分な活動スペースを用意し、運動量を確保してストレスを減らしましょう。
  • 特に冬場は温度・湿度管理を徹底して、低温や乾燥を防ぎましょう。

概要

細菌・真菌・ウイルスの感染、異物の吸引や誤嚥などが原因となります。不適切な飼育温度や紫外線不足による免疫力の低下、ストレスなども発症・悪化の要因です。元気や食欲が低下したり、くしゃみや鼻水が出たり、呼吸が苦しくなると首を伸ばして口を開けて息をする開口呼吸がみられることもあります。

予防法

  • 種に応じた適切な温度と湿度、清潔な飼育環境を保ちましょう。
  • ストレスを減らすために、シェルターを設置したり日光浴をさせるのもよいです。
  • 食欲の低下や呼吸が苦しそうな様子がみられたら、早めに動物病院を受診しましょう。

概要

皮膚の下など体の一部に膿がたまる病気で、爪の欠損や外傷からの細菌感染が主な原因となります。膿はチーズのような塊としてみられることが多いです。

予防法

  • ケガをさせないよう、安全な飼育環境を整えましょう。
  • 外傷ができた場合には動物病院を受診し、早めに治療を行いましょう。

概要

細菌・真菌・ウイルスなどの感染や外傷によって起こることが多いです。口を気にして口を開ける、前足で口を掻くなどの症状がみられ、炎症が進むと食欲が低下します。

予防法

  • 温度や湿度を適切に管理し、ケージ内を常に清潔に保ちましょう。
  • ケガをさせないよう、安全な飼育環境を整えましょう。
  • 外傷ができた場合には動物病院を受診し、早めに治療を行いましょう。

※リクガメは症状が出ていてもわかりづらいことが多いので、少しでも異変を感じたら動物病院へ相談しましょう。

監修エキゾチック動物専門の獣医師

三輪 恭嗣先生

三輪 恭嗣先生

日本エキゾチック動物医療センター院長
東大附属動物医療センター エキゾチック動物診療責任者
日本獣医エキゾチック動物学会会長
宮崎大学農学部獣医臨床教授

大学で教鞭をとりつつ、エキゾチック診療に従事。

日本エキゾチック動物医療センター
みわエキゾチック動物病院

https://miwaah.com/

ページトップへ